ハノーヴァー朝第6代となるヴィクトリア女王と夫アルバートの愛を軸に、19世紀当時の英国史を描いたドラマシリーズ『女王ヴィクトリア 愛に生きる』。
これまで英国ではシーズン3まで放送、日本でもシーズン2まで放送・配信されました。
本記事では、日本でもファンが待ちかねているシーズン3の全8話ごとの簡単なあらすじを、ネタバレありでご紹介します。
ドラマ『女王ヴィクトリア 愛に生きる』とは?
『女王ヴィクトリア 愛に生きる』は、イギリスのテレビ局ITVが製作し、2016年にシーズン1、2017年にシーズン2、2019年にシーズン3が放送されました。
日本でも、NHK総合で、2017年にシーズン1、2019年にシーズン2が放送され、2022年9月現在は複数のサブスクでやはりシーズン2まで配信されています。
主要キャストの紹介およびシーズン1の各話あらすじ、シーズン2の各話あらすじについては、以下の2つの記事をご覧ください。
シーズン3の全8話あらすじ<ネタバレ>
第1話:Uneasy Lies the Head that Wears the Crown
ヴィクトリアは、アルフレッド王子とヘレナ王女にくわえ、さらに6人目の子どもを妊娠しています。1848年、ヨーロッパ大陸に革命が拡がる中、英国でも労働者階級の間で革命的気運が盛り上がり始め……。
退位を余儀なくされたフランスのフィリップ国王が、英国への亡命を希望。ヴィクトリアは、国民の反発を危惧するジョン・ラッセル首相やパーマストン卿の反対にも関わらず、ロンドンに来ることを承認します。一方、ヴィクトリアの異父姉であるフェオドラ王女もドイツから革命を逃れてバッキンガム宮殿にやってきます。
君主制に抗議する労働者階級による「チャーチスト運動」の暴動から逃れるため、アルバートは家族でワイト島の「オズボーン・ハウス」に避難することを主張。ところが、出発の前日、激化した暴徒が宮殿にレンガを投げ込み、その衝撃でヴィクトリアが破水してしまうのでした。
第2話:London Bridge is Falling Down
チャーチストの抗議運動が続く中、ヴィクトリアは第四女となるルイーズ王女を出産します。暴動を鎮圧するため、首相から軍隊配備を求められたヴィクトリアは、いったんは拒否するものの、チャーチストの本部から多数のライフル銃が見つかったことでやむなく署名することに……。
しかし、「オズボーン・ハウス」に向かうヴィクトリアは、再び考えを変え、チャーチストたちの請願を受け入れることを決意するのでした。
第3話:Et in Arcadia
「オズボーン・ハウス」に滞在中のヴィクトリアは、パーマストン卿が、ハンガリーの民主主義者であるコシュート・ラヨシュを議会に呼んだという報告を受けます。それを不満に思い、ラッセルとパーマストンをオズボーンに呼び寄せます。
また、ヴィクトリアとアルバートは、子育てを巡って衝突。家族の安全のためオズボーンに残るべきだと考えるアルバートを説得し、結局ロンドンに戻ることになります。しかしそのことが、2人の間にしこりを残すことに……。
第4話:Foreign Bodies
ケンブリッジ大学学長の地位をオファーされたアルバート。それを受けるべきか、また子育てをめぐって2人の意見は合わず……。結局、アルバートは対抗馬にも勝って選出され、学長職に就くことを選びます。
一方、コレラがロンドンに蔓延。医師のジョン・スノーは汚染された水が原因だと主張しますが、誰も耳をかさず……。病院を訪ねたヴィクトリアは、面会したナイチンゲールからスノー医師に会うよう勧められます。やがてスノーは汚染源の水を突きとめることに成功します。
衣装係のスケレットは、フランカテリの子どもを妊娠しますが、コレラに感染してしまいます。死の床にあるスケレットをヴィクトリアが面会。スケレットの手紙を読み、その後、家に戻ったアルバートとも和解するのでした。
第5話:A Show of Unity
ヴィクトリアは、馬車に乗車中、再び暗殺未遂事件の標的となってしまいます。さらに、飢饉の収束しつつあったアイルランドで、今度は独立の動きがみられるという報告を受け、アイルランド訪問を決意するのでした。
アイルランドから戻ったヴィクトリアは、新しい家庭教師のケインがヴィクトリア王女を虐待している事実に気づきます。さらに、再び懐妊している事実も判明します。
第6話:A Coburg Quartet
ベルギーのレオポルド国王が、ヴィクトリアの7 番目の子供、アーサー王子の洗礼式のためにやってきます。
かたやヴィクトリアは、自分たちの私的な絵が、書き写されて流布している事実を知って憤慨しますが、パーマストン卿らからはそれでかえって女王人気が高まっていると言われ……。
フェオドラが舞踏会を企画しますが、ヴィクトリアは出席者のリストに不快を示し……。やがてヴィクトリアは、フェオドラが自分を嫌っているのではないか、さらにアルバートももはや自分を愛していないのではないかという不安に苛まれるのでした。
第7話:A Public Inconvenience
ヴィクトリアは、フェオドラの影響力を弱める目的で、フェオドラの娘アデルハイドをイギリスに招きます。
一方、アルバートは、ロンドンで万博を開催することに熱意を燃やしていましたが、ヴィクトリアは失敗に終わるのではないかと心配し……。企画はなかなか進まず、アルバートは、いったんヴィクトリアから提案された最高司令官の地位を受け入れることにします。
しかしながら、ヴィクトリアは、結果いかんにかかわらず、アルバートの夢を支える覚悟を決め、またアルバートも、万博のための建築家を見つけることに成功するのでした。アルバートは、ヴィクトリアに結婚10年を経て、変化しつつもまだ2人の間に愛はあると言葉にして伝えます。
第8話:The White Elephant
ロンドン万博は大成功に終わり、王室は安堵します。
一方、パーマストン卿は、ナポレオン3世支持を表明したことが議会の反発を招き、外務大臣辞任に追い込まれます。パーマストンの提案を受け入れたフェオドラが、娘の結婚相手として、アルバートが希望していたドイツの王子ではなく、ナポレオン3世を選んだことで、ヴィクトリア、アルバート側との関係がさらに悪化します。
フェオドラは、二度と戻らないと部屋を飛び出し、ヴィクトリアはなんとか和解を試みようとするのですが……。
ヴィクトリアと話していたアルバートが、突然、床に倒れ、かたやパーマストン卿はロンドンに残り、首相を目指す覚悟決めるなど、いくつかの不穏な展開を予期させ、物語は終わります。
シーズン3の日本での配信はいつ?NHKでの放送は?
2023年10月現在、ドラマ『女王ヴィクトリア 愛に生きる』は、HuluとU-NEXTにおいてシーズン1から2まで配信されていますが、残念ながらシーズン3を日本で視聴することはできません。
どうやら、現時点ではNHKで放送される予定もなく、どうしても視聴したければDVDを購入するしかないようですが、日本語版もまだ発売されてはいません。
『女王ヴィクトリア 愛に生きる』シーズン4は?
一時は、前向きに企画・製作が進められていましたが、2021年7月、ITVは更新を事実上断念したことを発表し、その後、進展の情報はありません。
しかしながら、既述の通り、シーズン3の最終話が実にあいまいな状態で終了していることもあり、世界中のファンが待ちわびていることは間違いありません。今後なんらかのアクションがとられる可能性はじゅうぶんあると思われます。
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