Netflixオリジナル作品として配信されたドラマシリーズ『ザ・ポリティシャン』。
ヒットメーカーのライアン・マーフィーが手掛け、注目の若手ベン・プラットが、大統領になるのが夢の野心家青年ペイトン・ホバートを演じています。
高校での生徒会長選挙を描いたシーズン1に対し、シーズン2は、ニューヨーク州上院議員選挙が舞台!
ここでは、そんな『ザ・ポリティシャン』をもっと楽しむための13の撮影裏話とトリビア、そしてシーズン3の情報についてご紹介します!
- 『ザ・ポリティシャン』のキャスト/歌/ファッションなどにまつわる13のトリビアと裏話
- 1. ジェシカ・ラングが演じたダスティ・ジャクソンのモデルになったのは?
- 2. ベン・プラットとローラ・ドレイファスは旧知の仲!
- 3. アストリッドを演じたルーシー・ボーイントン、実はあの大ヒット映画に出ていた!
- 4. ラーン・ジョーンズら、LGBTQ多様性のあるキャスト
- 5. 実は、ライアン・マーフィーにとって初のNetflixオリジナル作品!
- 6. ローラ・ドレイファスが演じたマカフィのファッションはあの人からイメージ
- 7. 第4話「ゴーン・ガール」を監督したのは女優のヘレン・ハント
- 8. ベン・プラットの素晴らしい歌で急遽発売されたサントラ
- 9. マルチナ・ナブラチロワがキャスティングされた理由
- 10. 反トランプ大統領の政治的メッセージが込められたタイトルバック
- 11. グウィネス・パルトロウの出演が実現した背景
- 12. ペイトンとインフィニティが劇団で演じるミュージカル『アサシンズ』とは?
- 13. ベン・プラット、ベット・ミドラー、ジュディス・ライトの共通点は?
- 『ザ・ポリティシャン』シーズン3はどうなる?配信はいつ?
『ザ・ポリティシャン』のキャスト/歌/ファッションなどにまつわる13のトリビアと裏話
1. ジェシカ・ラングが演じたダスティ・ジャクソンのモデルになったのは?
ジェシカ・ラングが演じた、インフィニティのエキセントリックな祖母ダスティはシーズン1の見どころの一つでした。キャラが際立っているばかりか、祖母らしくない強烈な外見には、実はモデルがいます。
役作りにあたり、ライアン・マーフィーがジェシカ・ラングにイメージを伝えようと名を挙げたのが、映画『ファイブ・イージー・ピーセス』の中のカレン・ブラックでした。
上流階級からドロップアウトした青年を描いた1970年の映画が『ファイブ・イージー・ピーセス』。ジャック・ニコルソンが主人公を演じた一方、カレン・ブラックは下層階級出の品のよくない恋人を演じて、ゴールデングローブ賞助演女優賞に輝きました。
確かにダスティとイメージが重なります!
2. ベン・プラットとローラ・ドレイファスは旧知の仲!
主人公ペイトンを演じたベン・プラットとペイトンを支える仲間の一人マカフィ・ウエストブルックを演じたローラ・ドレイファスは、ロングランヒットを記録した人気ミュージカルで恋人を演じてきた旧知の仲です。
トニー賞主演男優賞を受賞し、ベン・プラットの名を一躍有名したブロードウェイ・ミュージカルが『ディア・エヴァン・ハンセン』。恋に落ちるゾーイを演じていたのがローラ・ドレイファスでした。
2人がしみじみとデュエットする「Only Us」は、同ミュージカルの中の名シーンの一つです。
3. アストリッドを演じたルーシー・ボーイントン、実はあの大ヒット映画に出ていた!
生徒会長選挙でペイトンの対抗馬に立つアストリッド・スローンを演じていたのが、ルーシー・ボーイントンです。
ルーシー・ボーイントンは、今もっとも注目されている若手イギリス人女優の一人。彼女を有名にしたのが、2018年の映画『ボヘミアン・ラプソディー』における、フレディ・マーキュリーの元婚約者メアリー・オースティン役でした。
同作での共演がきかっけとなり、主人公を演じたラミ・マレックとプライベートでも交際に至っています。
4. ラーン・ジョーンズら、LGBTQ多様性のあるキャスト
ライアン・マーフィーの作品は、さまざまなセクシュアリティやバックグラウンドの役者がキャスティングされることも特徴の一つですが、本作も同様です。
ベン・プラットはゲイであることを公言していますし、仲間のジェームスを演じているテオ・ジャーメインはノンバイナリー(男女を特定しない)、副会長候補となるスカイを演じているラーン・ジョーンズは、役柄でも私生活でもレズビアンです。
ライアン・マーフィー自身がオープンリー・ゲイですが、本作がメジャーデビューとなったテオ・ジャーメインとラーン・ジョーンズは、選んでくれたことを本当に感謝していると語っています。
5. 実は、ライアン・マーフィーにとって初のNetflixオリジナル作品!
ライアン・マーフィーは、2018年7月に、Netflixと今後5年間で総額3億ドルの独占契約を締結。『ザ・ポリティシャン』が契約後の第一号作品にあたります。
本作に続き、『真夜中のパーティー』のリメイク『ボーイズ・イン・ザ・バンド』や映画『ザ・プロム』など、続々とライアン・マーフィーのプロデュースによるオリジナル作品が配信されています。
作品のラインアップなど、ライアン・マーフィーについては、下記の記事で詳しく紹介しています。
6. ローラ・ドレイファスが演じたマカフィのファッションはあの人からイメージ
無造作なロングヘアーに、あまり今どきの高校生らしく見えないパンツスーツのスタイリングが個性的なマカフィですが、イメージしているのはダイアン・キートンだそうです。
1977年に公開された『アニー・ホール』で、独特のマニッシュルックを披露し、当時はファッション・アイコンとして、多大な影響力を持っていたのがダイアン・キートン。
マンリーなフォーマルをあえてカジュアルにドレスダウンする、独特のエレガンスが特徴であり、強い意志でペイトンを支える知的なマカフィに、実によくマッチしています。
7. 第4話「ゴーン・ガール」を監督したのは女優のヘレン・ハント
ライアン・マーフィーは、エピソードごと複数の異なる監督を起用しますが、第4話「ゴーン・ガール」を手掛けたのは女優のヘレン・ハントです。
アストリッドとリカルドのニューヨーク逃亡劇が描かれ、誘拐だと勘違いされて大騒ぎになるエピソードです。
ヘレン・ハントは、1997年の映画『恋愛小説家』で見事アカデミー賞主演女優賞に輝いていますが、近年は女優のみならず、テレビドラマを中心にした監督業にも力を入れています。
ライアン・マーフィー作品の監督を手掛けるのは、ドラマ『フュード/確執 ベティvsジョーン』以来、2度目となります。
8. ベン・プラットの素晴らしい歌で急遽発売されたサントラ
サントラの発売は当初予定にありませんでしたが、ドラマ配信後視聴者からのリクエストが殺到し、急遽発売されることになりました。
ベン・プラットは、シーズン1とシーズン2で以下の5曲の歌唱を披露しています。
- ジョニ・ミッチェル作詞・作曲「River」
- スティーヴン・ソンドハイム作詞・作曲「Unworthy of Your Love」(ミュージカル『アサシンズ』から。ゾーイ・ドゥイッチとのデュエット)
- ビリー・ジョエル作詞・作曲「Vienna」
- ベン・プラット作詞・作曲「Run Away」
- ステファン・シュワルツ作詞・作曲「Corner of the Sky」(ミュージカル『ピピン』から)
サウンドトラックは、発売されるや、iTunesチャートで堂々1位を獲得しました。
9. マルチナ・ナブラチロワがキャスティングされた理由
グウィネス・パルトロウ扮するペイトンの母ジョージナが恋に落ちるとしたら、どんな女性がふさわしいだろうか……。そう考えたとき、ライアン・マーフィーは、マルチナ・ナブラチロアが頭に浮かんだそうです。
そこで、ナブラチロア風のルックスの女優をキャスティングしたものの、あまりしっくりこず、ダメ元でナブラチロワ本人に打診することにしたのだとか……。
意外にも、面白そうだと二つ返事で引き受けてくれ、撮影でも素晴らしかったとマーフィーは語っています。
10. 反トランプ大統領の政治的メッセージが込められたタイトルバック
イントロのタイトルバックに、最近の大統領の名前が背表紙のタイトルになった本が数冊並んでいるシーンがあります。
歴代順に、ロナルド・レーガン、ビル・クリントン、ジョージ・W・ブッシュ、バラク・オバマと並び、その次の本に書かれているのが「Idiot’s Guide to Clowning」。直訳すると、「バカによる悪ふざけの手引き」となるでしょうか?
ライアン・マーフィーは民主党支持者で反トランプの立場を公言していますから、明らかに揶揄を込めた政治的メッセージを込めたものと思われます。
11. グウィネス・パルトロウの出演が実現した背景
グウィネス・パルトロウは、最近のインタビューでもう女優の仕事にはあまり興味がなく、自身の会社「Goop」の経営に専念したいと発言していました。
ところが、夫のブラッド・ファルチャックが、監督・脚本家として本作『ザ・ポリティシャン』に携わっていたことで説得され、出演を了承したようです。
ただし、1週間に2日以内の撮影に留めることが条件で、ジョージナのセリフについても、グウィネスの希望を夫のブラッドが脚本に盛り込んでいたようです。
シーズン1の最後で世界旅行に旅立ちましたから、シーズン2には出演しないものと見られていましたが、なんと自ら選挙に出馬するわけですから驚きの展開です。
12. ペイトンとインフィニティが劇団で演じるミュージカル『アサシンズ』とは?
エピソード6では、ペイトン暗殺騒動が描かれますが、同エピソードの中でペイトンはインフィニティと一緒に小さな劇団に入団します。
2人がキャスティングされ、実際に歌唱シーンもあるのが、スティーヴン・ソンドハイムのミュージカル『アサシンズ』。
『アサシンズ』は、歴代アメリカ大統領の暗殺を企てた人物たちにスポットを当てた物語であり、ペイトンが演じたのは、 レーガン大統領暗殺未遂犯のジョン・ヒンクリーでした。映画『タクシー・ドライバー』のジュディ・フォスターの熱狂的ファンだったことから、映画に触発された犯行だったことは有名です。
2人が歌う「Unworthy of Your Love」の歌詞の中に出てくる「ジョディ」というのはジョディ・フォスターのことです。
13. ベン・プラット、ベット・ミドラー、ジュディス・ライトの共通点は?
シーズン2で、ニューヨーク州上院議員選挙を闘うベン・プラット、そして現上院議員ジュディス・ライトと秘書ベット・ミドラーのコンビですが、3人にはある共通点があります。
3人ともユダヤ系アメリカ人であること。
ベン・プラットがベット・ミドラーの社会活動を支援したり、ジュディス・ライトがベン・プラットのコンサートに顔を見せたりと、公私にわたる親交を深めているようです。
『ザ・ポリティシャン』シーズン3はどうなる?配信はいつ?
ライアン・マーフィーは、有名エンタメ・サイト「COLLIDER」のインタビューで、シーズン3製作の予定があるとはっきり発言しています。
ただし、少なくとも2年ほど先になるようです。最後の選挙戦に向け、ベン・プラットももう数年歳をとる必要があることも理由の一つだとか……。
そしてペイトンが挑戦するのは、もちろん最終ゴールである大統領選挙?!
どうやらディディの後を継ぐ副大統領の候補となる、との噂もあります。
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