ドラマ『POSE/ポーズ』キャスト15人と相関図・あらすじ

ドラマ『POSE』キャスト ドラマ

実生活でもトランスジェンダーやゲイの俳優が多数出演し、大ヒットを記録しているドラマシリーズ『POSE/ポーズ』。

それゆえ、誰もが知るスターはむしろ一部に過ぎず、主要キャストとなる出演者についての詳しい情報はあまり多くありません。

そこで、シーズン1に登場したキャスト15人を選び、キャリアやプライベート情報、インスタまで可能な限り調べてみました。

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ドラマ『POSE/ポーズ』のあらすじと人物相関図

■あらすじ

舞台は1980年代後半のニューヨーク。「ボール」と呼ばれるファッションや個性を競い合うコンテストに集うLGBTQの友情や愛、絆、挫折をドラマチックに描きます。

コンテストに参加するのは、「ハウス」とよばれる家族同然の仲間たち。

女王エレクトラが「マザー」として君臨する「ハウス・オブ・アバンダンス」にいたブランカが、自身の「ハウス・オブ・エヴァンジェリスタ」を立ち上げ、夢を実現していく姿を軸に物語は展開します。

■人物相関図

出演しているキャスト15人の経歴・インスタ・最新情報

シーズン1に登場する主要キャスト15人について、演じているキャラクターと、これまでのキャリア・出演作品、プライベートなどの情報をまとめています。

多くがその後のシーズン2、シーズン3にも継続して出演しています。

キャラクター紹介の中で、多少のネタバレを含みますのでご注意ください。

※情報は2022年9月現在のものです。

1.ブランカ/MJ・ロドリゲス

HIV陽性が判明したことをきっかけに、自分自身の「ハウス・オブ・エヴァンジェリスタ」を立ち上げ、マザーとなる本作のヒロインがブランカです。

MJ・ロドリゲスは1991年1月7日、ニュージャージー州ニューアーク生まれ。7歳ですでに女性になりたいと思い、女優を志します。14歳のときには両親にカミングアウトし、「ボール」に足を踏み入れました。

2011年、実質的なデビューとなったオフ・ブロードウェイ『RENT』のエンジェル役で、クライブ・バーンズ賞に輝き注目されます。映画では、2017年の『サタデーナイト・チャーチ』で主人公の友人を演じました。

本作のブランカ役で大きく飛躍し、2019年には、ミュージカル『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』のオードリー役にトランスジェンダーの役者として初めて抜擢され、大きな話題になりました。

MJ・ロドリゲスについては、別の記事で最新情報などより詳しく紹介しています。

2.エレクトラ/ドミニク・ジャクソン

「ハウス・オブ・アバンダンス」の押しも押されもせぬ大御所マザーがエレクトラです。傲慢さから、ハウスを追われ落ちぶれていきますが、終盤見事に復活! 本当は愛情あふれるエレクトラを演じたのはドミニク・ジャクソンです。

モデルとしても活躍するドミニク・ジャクソンは1975年3月20日、トリニダード・トバゴ生まれ。トランスジェンダーであることを受け入れてもらえず、18歳のときに単身アメリカに移りました。

ホームレスや娼婦などどん底を味わったあと、「ボール」に加わってさまざまな「ハウス」を転々とします。最終的にはニューヨークの「ハウス・オブ・シンクレア」の一員となりました。

2009年に女優デビューしたあと、トランスジェンダーを紹介するリアリティ番組『Strut』に出演し、注目を集めます。同番組の中で、長年付き合っていたアル・ジャクソンと同性婚を挙げましたが、2018年に離婚しました。

3.エンジェル/インディア・ムーア

「ハウス・オブ・エヴァンジェリスタ」の一員であり、娼婦としてストリートに立つエンジェル。声をかけてきた既婚男性スタンと恋に落ちたことで悩み、苦しみます。

美しきエンジェルを演じたインディア・ムーアは1995年1月17日、ニューヨーク・ブロンクス生まれ。14歳のときに家を出て、15歳のときにはモデルとして一流ブランドの顔を務めていました。2017年の映画『サタデーナイト・チャーチ』で女優デビューし、MJ・ロドリゲスとも初共演を果たしています。

2019年には「ELLE」6月号で、トランスジェンダーモデルとして史上初の表紙を飾ったほか、「タイム」誌において、世界で最も影響力のある100人のうちの一人にも選ばれています。

トランスジェンダーであると同時に、ノンバイナリー(性別を特定しない立場)であると公表しています。

4.プレイ・テル/ビリー・ポーター

親友としてブランカを支える、ファッションデザイナーのプレイ・テル。ボールの司会を務めるなど多才ぶりを発揮します。恋人をAIDSで失う絶望のさなか、自身もHIV陽性を宣告されて激しく動揺します。

プレイ・テルを演じるビリー・ポーターは、1969年9月21日、ペンシルベニア州ピッツバーグ生まれ。ブロードウェイでさまざまな有名舞台を踏む人気スターですが、とりわけ2013年に主演した『キンキーブーツ』では、トニー賞最優秀男優賞など、名だたる賞を総なめしました。歌手としても複数のアルバムをリリースしており、グラミー賞を受賞しています。

ドラマでは、『アメリカン・ホラー・ストーリー』のシーズン8「黙示録」に出演しているほか、2021年9月にAmazonプライムビデオで配信された実写版ミュージカル映画『シンデレラ』では、ファビュラス・ゴッドマザー役で登場します。

レッドカーペットで大胆なタキシードドレスを着用したりして、ファッション・アイコンとしても知られるビリー・ポーター。プライベートでは2017年にビジネスマンの一般男性と同性婚を果たしています。

2021年5月、2007年にHIV陽性だと判定されていた事実を公表しました。

5.スタン/エヴァン・ピーターズ

トランプタワーで働く、上昇志向の強いスタン。妻子がありながら、エンジェルのことが好きになってしまい、家庭を崩壊させてしまいます。

演じているエヴァン・ピーターズは、1987年1月20日、ミズーリ州セントルイス生まれ。デビューは2004年ですが、なんと言っても2011年にスタートした『アメリカン・ホラー・ストーリー』シリーズのメインキャラクターとしてブレイクしました。映画では『X-MEN』シリーズのクイックシルバー役が有名です。

プライベートでは、映画で共演したエマ・ロバーツと婚約したものの、喧嘩で警察沙汰になるなど、2019年に婚約解消。歌手のホールジーと交際していた時期もありますが、そちらも2020年中盤に終止符を打ち、私生活はなかなか落ち着かないようです。



6.パティ/ケイト・マーラ

パティはスタンの妻で、郊外の一軒家で二人の子どもを育てる主婦です。夫の浮気、さらにその相手がトランスジェンダーであることを知って動揺し、別居に至ります。

パティを演じるケイト・マーラは、1983年2月27日、ニューヨーク州ベッドフォード生まれ。裕福な一家の出で、女優のルーニー・マーラは妹です。1997年のデビュー後、若手演技派として、さまざまなドラマ・映画に出演してきました。ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』の新聞記者ゾーイ役ではエミー賞にノミネートされています。

プライベートでは、『ファンタスティック・フォー』で共演したジェイミー・ベルと、2017年7月に結婚しました。ジェイミー・ベルの連れ子だった息子のほか、2019年には女児をもうけています。

7.マット/ジェイムズ・ヴァン・ダー・ビーク

トランプタワーで働くスタンの上司がマットです。スタンの仕事ぶりが気に食わず、パティに浮気を密告する嫌な男です。

マットを演じているのはジェイムズ・ヴァン・ダー・ビークです。1977年3月8日、コネチカット州チェシャー生まれ。1998年から2003年まで続いたドラマシリーズ『ドーソンズ・クリーク』で主人公を演じ、一躍人気者となりました。

2003年に結婚した女優のヘザー・マコームとは2009年に離婚。2010年にビジネスウーマンと再婚し、今は5人の子どもの父です。

8.デイモン/ライアン・ジャマール・スウェイン

カミングアウトしたことで親から勘当され、ホームレスとなったところをブランカに助けられるデイモン。ダンススクールに通い、その才能を開花させます。

デイモンを演じるライアン・ジャマール・スウェインは、1994年3月13日、フロリダ州オーランドに生まれました。4歳のときにタップダンスを始めます。さまざまなタイプのダンスを学びながら、8歳のときにはカタログモデルを務めたりもしていました。

学生時代からいくつかの舞台を踏んでいましたが、本作が事実上のメジャー俳優デビュー作となります。

ゲイであることで、養父から虐待を受けていたことを「Nylon」誌のインタビューで告白しています。

9.リッキー/ディロン・バーンサイド

デイモン同様、ホームレス状態から「ハウス・オブ・エヴァンジェリスタ」のメンバーとなるリッキー。デイモンと恋仲になるばかりか、揃ってAL B.シュアのツアーダンサーに抜擢されます。

リッキーを演じるディロン・バーンサイドは、1989年1月27日、フロリダ州ペンサコーラ生まれです。12歳から、いとこ2人と組んだヒップホップ/R&Bのボーイズバンド「3D」のリードボーカルとして活躍。およそ10年の活動ののち、ニューヨークに移って本格的に演技の道に進みました。

2014年にブロードウェイのミュージカル『ホラー・イフ・ヤ・ヒア・ミー』に出演。俳優としてキャリアを積む一方、映画や舞台のプロデュースを自ら手掛けるなど精力的に活動しています。

10.マルティネス(リル・パピ)/アンヘル・ビルマルク・クリエル

「ハウス・オブ・エヴァンジェリスタ」のメンバーでしたが、薬物売買がバレてブランカに追い出されるのが、リル・パピことマルティネスです。

演じているアンヘル・ビルマルク・クリエルは、1995年10月16日、マイアミのリバティーシティで、ドミニカ系移民の子として生まれました。大学で演技を学ぶかたわら、2016年に俳優デビューし、いくつかの作品に端役で出演しています。

2019年7月、『POSE/ポーズ』のプロデューサー・監督・脚本を務めているトランスジェンダーのジャネット・モックと、一年以上恋愛関係にあるとのニュースが流れ、大きな話題になりました。



11.キャンディ/アンジェリカ・ロス

エレクトラを見捨てて「ハウス・オブ・アバンダンス」を抜け、ルルとともに新しい「ハウス・オブ・フェロシティ」を創設するのがキャンディです。短気で怒りっぽく、強気で目立ちたがりの言動が特徴です。

キャンディを演じるアンジェリカ・ロスは、1980年11月28日、ウィスコンシン州ケノーシャ生まれ。幼い頃から自身の性に違和感を覚えていたと言います。17歳のときに母親にカミングアウトしたものの拒絶され、自殺を試みた過去もあります。

大学中退、海軍入隊など紆余曲折を経て、女優の道に進みます。2016年、トランスジェンダーを描いたWEBドラマ『ハー・ストーリー』に出演してエミー賞にノミネートされ、注目されました。『アメリカン・ホラー・ストーリー』ではシーズン9と10の主要キャストに選ばれています。

12.ルル/ヘイリー・サハル

キャンディとともに「ハウス・オブ・フェロシティ」を創設する相棒がルルです。

ルルを演じているヘイリー・サハルは、1988年7月12日、カリフォルニア州ロスアンゼルス生まれ。18歳のときに地元の「ボール」に参加し、マザーとして自身の「ハウス」をもっていました。

2011年に映画デビューしたあと、Amazonのドラマシリーズ『トランスペアレント』に出演するなど、キャリアを重ねてきました。2015年には「クイーンUSA大会」の女王に輝いた実績もあります。

13.ヘレナ/シャーレーン・ウッダード

デイモンが学ぶダンススクールの、厳しくも愛情あふれる教師ヘレナ。もともと白人女性の設定で他の女優が予定されていましたが、急遽変更してシャーレーン・ウッダードが抜擢されました。

シャーレーン・ウッダードは、1953年12月29日、ニューヨーク州オールバニー生まれで、シカゴ美術館のドラマスクールで演技を学びました。

1978年にミュージカル『エイント・ミスビヘイブン』でデビューするやいなや、いきなりトニー賞にノミネートされます。以後、さまざまな舞台・テレビ・映画で確かな存在感を放つ、実力派女優のひとりです。

14.ディック/クリストファー・メローニ

エレクトラの裕福なパトロンであるディック。性別適合手術によってエレクトラが完全に女性の肉体になったことで、冷酷な男へと豹変します。

ディックを演じたクリストファー・メローニは1961年4月2日ワシントンDC生まれ。1998年にスタートした人気ドラマ『OZ/オズ』で、バイセクシャルのクリスを演じて注目されます。その後、『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』のエリオット役で大ブレイクし、スターの仲間入りを果たしました。

最近の出演作には、Netflixのドラマシリーズ『Happy!』の主演や、『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』のウィンスロー司令官役などがあります。

アメリカのゲイの間ではセックスシンボルとして高い人気を誇る俳優です。プライベートでは、1995年にプロダクション・デザイナーの女性と結婚し、一男一女の父です。

15.コスタス/ジョニー・シビリー

AIDSで死にゆくプレイ・テルの恋人がコスタスです。エピソード6において、プレイ・テルとブランカの歌を聴くコスタスのせつない表情が胸を打ちます。

演じたジョニー・シビリーは、ドラマ『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』のドラァグクィーン役など端役からスタートし、本作で一躍注目された新進俳優です。俳優活動のほか、LGBTQの権利のため闘う活動家の顔も持っています。

ゲイ・タイムズ」誌のインタビューで、「敬虔なクリスチャンだった母が、『POSE』を観たあと、トランスジェンダーの人たちの助けになるようなことが自分にもできるかと聞いてくれたときは、とても感動した」と語っています。



『POSE/ポーズ』シーズン2、3で彼らはどうなる?

上記で紹介した15人のキャストの多くは、シーズン2、シーズン3にも継続して出演しています。

深刻なAIDSの蔓延がいよいよ彼女たちの人生に影を落とし、中には大きな変貌をみせるキャラクターも……。

シーズン2および3の新キャストやあらすじについては、下記の記事にまとめてあります。

また、『POSE/ポーズ』の主要登場人物には、モデルとなっている実在の人物がいます。下記の記事で詳しく解説しています。

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