朝ドラ『まんぷく』ロケ地20か所/あらすじ/キャスト/相関図

まんぷく ドラマ

2018年10月から2019年3月まで放送された、NHK連続テレビ小説、通称朝ドラ第99作目『まんぷく』。

平成最後の連続テレビ小説であり、人気の高い作品ですが、早くも2023年10月2日、NHK BS朝7:15からの再放送が決定しました。

本記事では、同ドラマのあらすじ、主要登場人物とキャスト、人物相関図を簡単に振り返ったのち、本作の大きな魅力の一つでもあるロケ地・撮影場所全20か所を詳しくご紹介します。

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朝ドラ『まんぷく』とは?

インスタントラーメンを発明した日清食品の創業者・安藤百福(ももふく)と妻の仁子をモデルにした夫婦の物語を、事実と創作織り交ぜて描いた第99作目の朝ドラが『まんぷく』です。

大河ドラマ『龍馬伝』や映画『容疑者Xの献身』などで知られる福田靖が脚本を担当。主題歌は、『ひらり』以来、朝ドラ2度目の抜擢となったDREAMS COME TRUEの「あなたとトゥラッタッタ♪」です。

初回・最高・期間平均視聴率が全て20%以上を記録した朝ドラは、本作が最後であり、以降の作品から、徐々に事実上の低迷を続けることになります。

『まんぷく』のあらすじとキャスト/人物相関図

■あらすじ

戦前の大阪に生まれた、食べることが大好きな今井福子。しっかり者の母、2人の姉とともに天真爛漫に育ちます。

そんな福子がひょんなきっかけで出会うのが、幼い頃に両親を亡くし、理想を胸に若くして起業した発明家の立花萬平でした。

2人は母の反対を振り切って結婚。福子は、次々と事業を手掛けては失敗と成功を繰り返す萬平を支え、何度もどん底から這い上がります。やがてついに日本初となる「インスタントラーメン」を発明し、人生大逆転を果たす夫婦の波乱万丈の半生を描きます。

■主要登場人物とキャスト・人物相関図

【家族関係】
・今井(立花)福子/安藤サクラ:ヒロイン、安藤仁子がモデル
・立花萬平/長谷川博己:福子の夫、安藤百福がモデル
・今井鈴/松坂慶子:福子の母
・立花源/西村元貴:福子と萬平の長男
・立花幸/小川紗良:福子と萬平の長女
・香田克子/松下奈緒:福子の8歳上の次姉
・香田忠彦/要潤:克子の夫、売れない画家
・香田タカ/岸井ゆきの:克子と忠彦の長女、福子の姪。神部茂と結婚し、大介を出産
・香田吉乃/深川麻衣:克子と忠彦の次女、福子の姪。岡幸助と結婚し、麻美を出産
・香田重之/井上拓哉:克子と忠彦の長男、福子の甥
・香田学/中村凜太郎:克子と忠彦の次男、福子の甥
・今井(小野塚)咲/内田有紀:福子の10歳上の長姉
・小野塚真一/大谷亮平:咲の結婚相手

【大阪東洋ホテル】
・大前田三郎/曾我廼家寛太郎:支配人
・保科恵/橋本マナミ:福子の先輩
・野呂幸吉/藤山扇治郎:調理師
・樫田うた江/なるみ:電話交換手係

【萬平が関わる仕事関係の人々】
・三田村亮蔵/橋爪功:大阪商工会の会長
・加地谷圭介/片岡愛之助:萬平の共同経営者
・世良勝夫/桐谷健太:『世良商事』社長
・神部茂/瀬戸康史:ひょんな縁からやがて『まんぷく食品株式会社』に。



『まんぷく』のロケ地/撮影場所を20か所特定!

京都の東映太秦撮影所(「たちばな工房」のある路地)や、NHK大阪放送局のスタジオにセットが組まれたほか、関西一円でさまざまな場所がロケ地となっています。

重要文化財などに指定されている名建築も多く、ドラマの一つの見どころとなっています。

①兵庫県南あわじ市「吹上浜」→オープニングに登場する砂浜

オープニングタイトルで、福子が歩いている砂浜は、淡路島の南端に位置する「吹上浜」です。遊泳禁止の場所ですが、釣りの穴場、またキャンプ場もあります。

名称:吹上浜
住所:兵庫県南あわじ市阿万吹上町

②滋賀県大津市「日吉大社」→オープニングに登場する森

同じく、オープニングタイトルで福子が歩く森は、滋賀県大津市、比叡山の麓に鎮座する「日吉大社」の広大な森です。ちなみに戦時中、福子らが疎開する架空の「黒竹村」の山中のシーンなどもここで撮影されました。

名称:日吉大社
住所:滋賀県大津市坂本5-1-1
公式HP:http://hiyoshitaisha.jp/

③和歌山県和歌山市「ポルトヨーロッパ」→戦前の大阪の街並み

戦前のにぎやかな大阪の街並みの一部は、「和歌山マリーナシティ」にある「ポルトヨーロッパ」で撮影されました。朝ドラ『カムカムエヴリバディ』でもたびたび登場した施設であり、中世ヨーロッパの街並みを再現したテーマパークとして人気です。

名称:ポルトヨーロッパ
住所:和歌山県和歌山市毛見1527
公式HP:https://www.marinacity.com/porto/

④京都市上京区「同志社大学・今出川キャンパス」→戦前の大阪の街並み

同じく戦前の大阪の街並みとして、京都市にある同志社大学の今出川キャンパスが撮影場所になりました。レンガ造りの重要文化財が並び、歴史的景観がそのまま残っています。

名称:同志社大学・今出川キャンパス
住所:京都府京都市上京区今出川通烏丸東入
公式HP:https://www.doshisha.ac.jp/information/imadegawa/imadegawa_map/index.html

⑤兵庫県西宮市「神戸女学院大学」→福子が通っていた高等女学校

福子が女友達とランチをする中庭は、西宮市にある神戸女学院大学の岡田山キャンパスがロケ地です。ウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計した12棟の建物が、国の重要文化財に指定されており、噴水が中庭の中央に設置されています。

また建物の1つ「理学館」は咲が転院する「摂津病院」の外観としても使用されました。

名称:神戸女学院大学
住所:兵庫県西宮市岡田山4-1
公式HP:https://www.kobe-c.ac.jp/campuslife/map



⑥兵庫県西宮市「武庫川女子大学甲子園会館」→福子が働く大阪東洋ホテル外観

女学校を卒業した福子が就職するのは地元の大手「大阪東洋ホテル」。その建物の外観として使用されたのは、西宮市にある「武庫川女子大学甲子園会館」です。

もとは、フランク・ロイド・ライトの愛弟子・遠藤新が設計し、1930年(昭和5年)に「甲子園ホテル」として竣工。その後、1965年(昭和40年)に武庫川学院の教育施設となりました。

名称:武庫川女子大学甲子園会館
住所:兵庫県西宮市戸崎町1-13
公式HP:https://www.mukogawa-u.ac.jp/~kkcampus/rekishi/index.html

⑦愛知県犬山市「明治村・帝国ホテル中央玄関」→大阪東洋ホテルのロビー

一方、「大阪東洋ホテル」内部のロビーは、犬山市にある「明治村」の「帝国ホテル中央玄関」で撮影されました。言うまでもなく、20世紀建築の巨匠フランク・ロイド・ライトが設計した、名建築の一つです。

名称:明治村・帝国ホテル中央玄関
住所:愛知県犬山市内山1
公式HP:https://www.meijimura.com/

⑧兵庫県神戸市「神戸迎賓館・旧西尾邸」→咲と真一の結婚式会場

咲と小野塚真一が結婚式を挙げた会場は、「神戸迎賓館・旧西尾邸」です。初代通天閣の設計を手がけた設楽貞雄の手による洋館であり、兵庫県指定重要有形文化財に指定されています。現在はレストランやウェディングの会場として人気です。

名称:神戸迎賓館・旧西尾邸
住所:兵庫県神戸市須磨区離宮西町2-4-1
公式HP:https://www.vizcaya.jp/

⑨大阪市天王寺「天王寺公園・慶沢園」→福子と萬平がデートした公園

福子と萬平がデートした公園は、大阪の天王寺公園にある「慶沢園(けいたくえん)」です。1926年(大正15年)に、住友家から大阪市に寄贈された林泉回遊式庭園です。

背後には、「大阪市立美術館」の建物が見えています。

名称:慶沢園
住所:大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1
公式HP:https://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/page/0000524172.html

⑩愛知県犬山市「明治村・名古屋衛戍病院」→咲が入院した真田山病院

咲が入院する「真田山病院」のロケ地として使用されたは、「明治村」にある「名古屋衛戍病院」の建物です。もとは名古屋城内にあった陸軍名古屋鎮台の附属病院です。

名称:明治村・名古屋衛戍病院
住所:愛知県犬山市内山1
公式HP:https://www.meijimura.com/



⑪京都市上京区「同志社大学・ハリス理化学館」→大阪憲兵隊の建物

既述のとおり、戦前の大阪の街並みとして撮影されたのが、同志社大学の今出川キャンパスですが、萬平が拘束される大阪憲兵隊の建物として使用されたのが、同キャンパス内にある「ハリス理化学館」です。

J.N.ハリスの寄付により、ハリス理化学校の校舎として1890年に建てられました。

名称:同志社大学・ハリス理化学館
住所:京都府京都市上京区今出川通烏丸東入
公式HP:https://www.doshisha.ac.jp/information/imadegawa/imadegawa_map/index.html

⑫JR山口線「阿武川第一橋梁(長門峡鉄橋)」→疎開先に向かうSLの走る鉄橋

大阪の空襲を避け、福子と萬平は鈴を連れて、萬平の親戚が住む兵庫県の「黒竹村(架空)」に疎開しますが、道中、乗ったSLが走る鉄橋は、JR山口線の長門峡駅すぐ近くにある「阿武川第一橋梁(長門峡鉄橋)」です。

臨時快速列車「SLやまぐち号」が走ります。

名称:長門峡駅
住所:山口県山口市阿東生雲東分

⑬滋賀県近江八幡市「西之湖園地」周辺→福子や萬平らの疎開先

疎開先「黒竹村」に向かう3人が歩く、のどかな田園地帯の撮影場所となったのは、滋賀県近江八幡市「西之湖園地」の周辺です。

滋賀県が管理する湖岸緑地であり、琵琶湖国定公園の一部である『西之湖園地』、および隣接する円山町一円などで撮影されたようです。

名称:西之湖園地
住所:滋賀県近江八幡市

⑭滋賀県東近江市五個荘金堂町の街並み→泉大津の町並み

萬平と福子が、新しい商売を始めるため転居する泉大津の街並みとしてロケ地になったのは、滋賀県東近江市の五個荘金堂(ごかしょうこんどうちょう)地区です。

近江商人の発祥の地として知られ、町並みは重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

名称:五個荘金堂
住所:滋賀県東近江市五個荘金堂町
公式HP:https://www.city.higashiomi.shiga.jp/0000000869.html

⑮滋賀県東近江市五個荘金堂町「外村繁邸」→泉大津に暮らすハナの家

福子の女学校時代の親友・ハナが、その後結婚して暮らす泉大津の家は、五個荘金堂地区にある「外村繁邸」の中で撮影されました。五個荘近江商人屋敷の一つであり、また芥川賞候補にもなった作家・外村繁の生家として一般公開されています。

名称:外村繁邸
住所:滋賀県東近江市五個荘金堂町631
公式HP:https://www.higashiomi.net/media/miru/a149



⑯兵庫県「赤穂市立海洋科学館・塩の国」→萬平が製塩を学ぶため訪ねた塩田

製塩業を始めると決意した萬平が、製塩法を学ぶために訪ねた赤穂の塩田は、実際に「赤穂市立海洋科学館・塩の国」で撮影されました。海洋や塩について学べる科学館であり、併設された「塩の国」は、国内最大級の塩田復元施設です

名称:赤穂市立海洋科学館・塩の国
住所:兵庫県赤穂市御崎
公式HP:http://www.ako-kaiyo.jp/

⑰兵庫県神戸市「神戸大学兼松記念館」→大阪商工会議所の建物

三田村亮蔵が会長を務める大阪商工会議所の建物は、神戸大学の六甲台第1キャンパスにある「兼松記念館」がロケ地です。国の登録有形文化財に指定されており、現在は経済経営研究所が置かれています。

名称:神戸大学兼松記念館
住所:兵庫県神戸市灘区六甲台町2-1
公式HP:https://www.kobe-u.ac.jp/

⑱兵庫県神戸市「神戸大学六甲台本館」→大蔵省大阪地方専売局の建物

大蔵省大阪地方専売局の建物として、同じく、神戸大学の六甲台第1キャンパスにある「六甲台本館」がロケ地になりました。神戸大学の前身、旧神戸商業大学の本館として建てられた名建築であり、こちらも登録有形文化財に指定されています。

名称:神戸大学六甲台本館
住所:兵庫県神戸市灘区六甲台町2-1
公式HP:https://www.kobe-u.ac.jp/ 

⑲大阪府大阪市「御堂筋ダイビル」→「まんぷく食品」の本社外観

「まんぷく食品」の本社の外観として撮影されたのは、大阪市中央区にある「御堂筋ダイビル」です。もとはマツダの大阪支社として1964年(昭和39年)に建てられたものでしたが、2024年1月竣工の予定で建て替え中です。

名称:御堂筋ダイビル(再開発で取り壊し)
住所:大阪府大阪市中央区南久宝寺町4-1-2

⑳兵庫県神戸市「旧居留地」→「まんぷくヌードル」を路上販売する場所

ドラマ最終回、人で賑わう歩行者天国の中、「まんぷくヌードル」の路上販売が行われるシーンが撮影されたのは、神戸の元町にある旧居留地です。1970年の大阪市中央通りの設定です。

名称:神戸旧居留地
住所:兵庫県神戸市中央区
公式HP:https://www.kobe-kyoryuchi.com/



『まんぷく』再放送!安藤百福・仁子夫妻のその後と現在は?

NHK BSの朝ドラ再放送枠としては、『あまちゃん』に続いて選ばれた作品が『まんぷく』です。

最後に、モデルとなっている安藤百福・仁子夫妻のその後と現在について、簡単にご紹介しましょう。

日本統治時代の台湾出身だった安藤百福(出生名は呉百福)は、1966年(昭和41年)に日本国籍を取得し帰化。1981年(昭和56年)には、長男の安藤宏寿(母親は台湾時代の黄綉梅)に社長職を譲り、いったん会長に退きましたが、2年後に再び社長に復帰しました。

2002年(平成14年)には、代表取締役会長を退任して創業者会長に就任。2007年(平成19年)1月5日、急性心筋梗塞のため大阪府池田市の市立池田病院にて、満96歳で死去しました。

百福の死から3年後の2010年(平成22年)3月19日、妻の仁子も老衰により92歳で死去しています。

二人の生涯を詳しく知りたい方には以下の著作がおすすめです。

『まんぷく』に続く、NHKの同再放送枠の次回作品は第63作目『オードリー』です。

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