『光る君へ』登場人物20人の生没年比較年表・映画との違い

光る君へ・登場人物比較 ドラマ

平安時代中期を舞台に、権力争いと愛憎渦巻く人間絵巻をきらびやかに描くNHK大河ドラマ『光る君へ』。

主人公の紫式部を吉高由里子、そして物語上、その相手役存在として位置付けられる藤原道長を柄本佑が演じます。

本記事では、多くの人物が入り混じる物語をより深く理解するため、主要な登場人物の生誕年・没年をわかりやすく年表形式で比較してみました。また最後に、比較的最近の映画化2作品と、内容やキャストの比較をしています。

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NHK大河ドラマ第63作『光る君へ』について

2024年1月7日に放送がスタートしたNHK大河ドラマ第63作『光る君へ』。

女性による世界最古の長編小説とも言われる『源氏物語』を書き上げた紫式部が主人公ではありますが、事実上、物語は藤原道長の関わる出来事や事件、そして天皇との関係を軸に繰り広げられるものと推測されます。

しかし、今から1000年以上昔の平安時代の物語……。多くの人にとっては、戦国時代や江戸時代に比べ、決してなじみの深い時代だとは言えないでしょう。

また、主要登場人物の多くが藤原氏であり、名前も似通っているため、視聴者にとっては少々わかりづらい点もあるのではないでしょうか?

そこで、展開と関係性を理解しやすくするため、登場する主な重要人物の生誕年・没年を簡単な年表形式で並べてみました。

『光る君へ』主要登場人物20人の生誕年・没年の比較年表

選んだ20人の中では、主人公である紫式部のみ、生誕年・没年とも諸説あってはっきりしていません。生没年を明確に記した文書は見つかっていないため、さまざま状況から推測しているにすぎず、実際、上記のとおり研究者によってかなりの幅があります。

ただし、年表をみればわかるとおり、紫式部は、父・為時よりも先に亡くなり、夫・宣孝と兄弟・惟規(兄か弟かは不明だがドラマでは弟)には先立たれています。

藤原道長については、複数の妻・妾を持ち、多くの子どもをもうけていますが、ドラマでは倫子と明子に絞って描かれることが推測されます。2人とも当時としてはかなり長生きしています。

※紫式部と藤原道長、それぞれの生涯、家族関係については、以下の記事でわかりやすく紹介しています。

■清少納言との関係

『枕草子』で知られる清少納言は、平安時代を代表する才女として、紫式部と何かと比較されることも多く、ドラマにも登場しますが、推測されている生没年は966年頃誕生、1025年頃の死没。つまり2人はほぼ同時代を生きています。

紫式部が彰子の教育係を務めていたのに対し、清少納言は定子側の教育係にあり、言わば対立する立場にありました。ただ、2人が出仕していた時期そのものは重なっておらず、直接の面識はなかったと言われています。

それにもかかわらず、紫式部は『紫式部日記』の中で、「清少納言は漢字の間違いが多い」などと批判しており、明らかにライバル心があったことは確かでしょう。



『光る君へ』はどの年代からどの年代まで描く?

2024年1月7日に放送された第1話では、紫式部(ドラマでの名前はまひろ)幼少期に始まり、母の死のエピソードが描かれました。

既述のとおり、紫式部は生誕年不詳であり、また母の没年も不詳のため、実際ははっきりと年号を特定することはできないのですが、ドラマでは、978年という設定でスタートしたようです。

どこまでを描くのかについては、やはり紫式部の没年が不詳ゆえ、はっきり特定はできませんが、藤原道長は紫式部より長く生きているため、柄本佑が最後まで登場することは明らかでしょう。

ただ、紫式部の生没年不詳な点を逆に利用し、大胆な創作が盛り込まれることは間違いなく、例えば、母が藤原道兼によって殺害されるという展開もその一例です。

天皇の治世でいうと、第64代円融天皇から、第68代後一条天皇の代まで描かれるものと思われます。

※ドラマのロケ地については、以下の記事をご覧ください。

※ドラマの内容に関する考察記事はこちら。



ドラマ『光る君へ』と映画『千年の恋 ひかる源氏物語』『源氏物語 千年の謎』の比較

ドラマ化が発表された当初は、『源氏物語』の主人公・光源氏は誰が演じるのかという点に注目が集まりました。

というのも、『源氏物語』と紫式部はこれまで何度も映画化・ドラマ化されていますが、ここ最近の映画2作品、2001年の『千年の恋 ひかる源氏物語』と2011年の『源氏物語 千年の謎』では、ともに『源氏物語』が劇中劇として描かれていたこともあるでしょう。

映画それぞれの内容と見どころは以下の通り。

『千年の恋 ひかる源氏物語』
・東映創立50周年記念作品
・紫式部の生涯より、源氏物語の劇中劇の方に重点
・女性の天海祐希が光源氏を演じるという宝塚風味
・天海祐希と南野陽子の濡れ場あり
・松田聖子が架空の生霊として登場し、ポップスを歌い踊る
・80歳を超えた森光子が若作りし、清少納言役で登場
・全体的に奇怪なB級コメディ映画として楽しむ作品

『源氏物語 千年の謎』
・紫式部の物語と源氏物語を並列で描く
・中谷美紀の紫式部役ははまり役(吉高由里子、また吉永小百合との比較が楽しい)
・源氏物語の六条御息所役で登場する田中麗奈の怪演ぶりは必見
・プロデューサーの一人が藤島ジュリー景子、東山紀之と生田斗真が主演と、旧ジャニーズが全面的に協力した作品

3作品における主要登場人物とキャストの比較は以下の通り。

千年の恋 ひかる源氏物語
(2001)
  源氏物語 千年の謎  
(2011)
  光る君へ  
(2024)
紫式部吉永小百合中谷美紀吉高由里子
藤原道長渡辺謙東山紀之柄本佑
安倍晴明窪塚洋介ユースケ・サンタマリア
藤原彰子水橋貴己蓮佛美沙子見上愛
一条天皇東儀秀樹塩野瑛久
藤原伊周佐藤祐基三浦翔平
藤原定子高畑充希
清少納言森光子ファーストサマーウイカ
光源氏天海祐希生田斗真
※登場するものの無名の役者の場合は記入せず。

ドラマ『光る君へ』の制作統括者は、『源氏物語』そのものを劇中劇のように描くことはしないと発言しており、上記映画2作とはかなり趣の異なる内容になるものと推測されます

『光る君へ』をもっと多面的に楽しみたい方は、ぜひ上記映画版2作も比較して視聴してみてはいかがでしょうか?

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※本ページの情報は2024年2月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

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